『「だったら、こうしてみたら?」で、夢は現実になる』パイオニアセミナー開催レポート

イベント 2021/12/6

植松さんと受講生の対話セッション②

 

●「私は、自分で自分にどうせ無理、どうしても無理と言ってしまうんですが、そういうときはどうしたらいいでしょうか」

 

まず、「どうせ無理」と思いつけることは、それはそれで素晴らしいことなんですよ。それは、できない理由を見つける力なんです。

 

それを、ノートに書いてみたらいいです。そして、「どうせ無理」をひっくり返した言葉を横に書くと、それが「だったらこうしてみたら?」に変わります。

 

頭の中で考えているのは、実は考えていなかったりして、考えた気になっていることが多いです。やっぱり紙に書いてみるというのが結構大事なんですよ。

 

紙に書くと、「だったらこうしてみたら?」はもっと具体的になっていくから。そしたら、できそうな日がいつか来るかもしれない。ぜひ、それに挑戦してみてほしいな、と思います。

 

あとは、具体的にやってみるっていいうのも面白いかもしれないです。

 

普段の自分だったらやらないこと、例えば、「知らない街に行ってご飯を食べる」「近所の公園を散歩してみる」とか、それだけでもちょっとずつ変わってくるんですよ。

 

そういう経験を積み重ねて、情報を増やしていくと自信がついていって、大丈夫になっていくと思うから。

 

「不安」というのは、「これからどうしたらいいんだろう、どうしよう」といった状態ですよね。これって、近い未来の予測ができない状態なんです。

 

不安がない状態というのは、「きっとこうなるんじゃないかな」「そういうときはこうすればいいんじゃないかな」と思える状態ですよね。これは予測ができている状態なんですよ。

 

ではなぜ予測ができないかというと、情報と経験が足りないからなんです。

 

だったら情報と経験を増やせばいいんです。情報と経験は、なんでもいいんですよ。

 

そのとき大事なのは、他人です。自分で選んでやることは、もうすでに自分でやってしまっていることが多いですね。

 

だけど他人から頼まれたことや、他人がやっていることは、自分が意図したものではないですよね。だからこそ、それに付き合ってみると、全く知らない知識と情報が溜まるんです。

 

その積み重ねが知らぬ間に、小さな自信になっていくから、試してみたら面白いかもしれないですよ。ちょっとの勇気を出して、他人に巻き込まれてみるのもいいんじゃないかな、と思います。

 

 

 

●子育て中は本当に娘たちには申し訳ないくらいの母親でした。大学生、高校3年生になった娘たちに今親として何ができるのでしょうか?感謝する時に注意することはありますか?「感謝は難しいよ」とおっしゃっていたので、教えていただけたら嬉しいです。

 

自分の人生を伝える事です。大人の人生を伝える事です。

 

自分が人生でどんな判断をしてきたのか?その結果どうなったのか?を伝えてあげると、それは貴重な「データー」になります。もちろん、自分以外の大人の人生もとっても貴重なデーターです。

 

行くべき道など示す必要はありません。大事なのは「データー」です。

 

アドバイスのアドは「足す」という意味です。「バイス」は「寄り添う」です。寄り添って情報を伝えることが大事ですよ。

 

あと、感謝はできるだけ「なんで助かったのか?」を具体的に伝えた方がいいですよ。

 

 

 

 

講師紹介

 

植松 努 氏

 

1966年、北海道芦別市生まれ。株式会社植松電機・代表取締役。株式会社カムイスペースワークス・代表取締役。NPO法人北海道宇宙科学技術創成センター(HASTIC)・理事。幼少の頃より紙飛行機が好きで、大学では流体力学を学び、卒業後に入った会社では航空機設計を手がけた。植松電機では、バッテリー式マグネット開発の他、ロケット開発、宇宙空間と同じ無重力状態を作り出す微小重力の実験、小型人工衛星開発、アメリカ民間宇宙開発企業との共同事業など、「人の可能性を奪わない社会」の実現のため邁進している。その一方で、全国各地での講演やモデルロケット教室を通じて、年間10,000人以上の子どもたちに、「どうせ無理」をはねかえし、夢をあきらめないことの大切さを伝える活動をしている。おもな著書に『NASAより宇宙に近い町工場』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『空想教室』(サンクチュアリ出版)、『思うは招く』(宝島社)、『「どうせ無理」と思っている君へ』(PHPエディターズ・グループ)など多数がある。

 

 

 

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